Memorumdum

日々の記録のための備忘録です。

イヤーピースの選び方を考える

イヤホンを使う人間として避けては通れない問題があります。

それは、「イヤーピース問題」です。

 

巷にはイヤホンについていろいろなレビューが存在します。

低音が強い、高音が刺さる、バランスが良いなどなど・・・

 

確かに集合知としてのレビューの塊には一定の説得力があると思いますが、まるっきり信じるのもどうかなぁと思うのです。

 

なぜなら人の耳の形は千差万別であり、故に使っているイヤーピースのフィット度合いによって聞こえている音も違うと考えられるからです。

 

この点についてFinalさんのHPに掲載されていたことが非常に感覚とマッチしていたので紹介したいと思います。

 

【イヤーピースによって音が変わる理由】

■イヤーピースと耳道の密閉度により、低音域の音圧が変化する

イヤーピースと耳道の密閉が完全な場合、aのようなグラフになり、大きな空気の漏れがある場合には低音域の音圧が下がり、bのようなグラフになります。
低音域の音圧を変化させると、聴感上は声の帯域から高音域が大きく変化したように感じます。低音域と高音域の最適なバランスを探してください

■イヤーピースと鼓膜の間の距離によって高音域の音圧が変化する

イヤーピースを耳道内に挿入すると、閉管共鳴という現象が起き、cのグラフの通り高音域のある帯域が強調されます。
耳道内に深く挿入すると、鼓膜との距離が縮まる為、低音域の音圧が上昇し、強調された帯域が高い方へと移動し、dのようなグラフになります。
低音が上昇し且つ、高域の刺激的な音が抑えられ、一般的には好ましいとされる音になります。

 

参照URL

https://snext-final.com/products/accessories/detail/earpiece.html

 

これをまとめると、

①耳道との密接度

②イヤーピース(イヤホン)と鼓膜との距離

によって音質を操作することができることになります。

 

これをかんたんに図にするとこんな感じ。

f:id:leesandlees:20210930010550p:plain

つまり、

 

・イヤホンの低音が不足or高音が強すぎると感じる

 →①耳道との密接度が高い素材&形状 + ②鼓膜との距離が近いイヤーピース

・イヤホンの低音が強すぎる

 →①耳道との密接度が低い素材&形状 + ②鼓膜との距離が遠いイヤーピース

 

というようにイヤーピースを選べば良いということになります。

 

低音重視のイヤーピースの代表例としては、コンプラでしょう。

耳道との密接が高い低反発ウレタンで作られているイヤーピースで、低音が強くなるというイメージが強いです。

www.comply.jp

 

高音重視のイヤーピースとしてはFInalのTYPE E 完全ワイヤレス専用使用があると思います。

このイヤーピースは完全ワイヤレスイヤホンのケースにも対応できるように傘の部分が短く設計されており、そのため鼓膜との距離が長くなり、結果として高音が強調されがちになります。

特にクリアタイプは材質も相まってきれいに高音が聞こえる印象が強いので、低音が強いと感じるイヤホンには試してほしいイヤーピースです。

final-audio-design-directshop.com

 

ちなみに自分はLYPERTEKのTEVIというイヤホンを使っていますが、このイヤホンは少し低音が強く感じたため、比較的傘の素材が固く短いAZLA Sedna Earfit Shortというイヤーピースを大きめのサイズで鼓膜からの距離をとって装着しています。

 

密閉度を維持しながら、高音を強調することで非常に自分好みのサウンドで近づけることができました。

www.aiuto-jp.co.jp

 

以上のように、イヤーピースは手持ちのイヤホンの特性と、自分の音の好みによって適するものが変わるという非常に沼属性の強い一品です。

 

いろいろなイヤーピースを交換しながら音の変化を比較するのはめちゃくちゃ楽しいですよね、時間が圧縮されていきます。

 

ただ、そんなに時間かけられないよーという方に今回の整理が役立てばいいかと思います。

皆さんが楽しいイヤホンライフをおくれますように!